2006年08月12日

悲劇の男・高尾 Part 1

藤本ジムに語り継がれる(?)伝説的な出来事

15年以上前の事。

後楽園ホールで試合を終えた私(鴇稔之)は、後輩の高尾がタイ修行で試合が決まり出場すると連絡を受け、休養がてら応援に行く事にした。可哀想な事に、当時高尾は試合がキャンセル続きだった。

まず1回目は、タイ修行の前の後楽園ホールでの試合。計量の為、朝から後楽園ホールに行き、計量の時間を待つ高尾。やがて選手がみんなが体重計の前に並んで計量を始めた。高尾もパンツ一丁になり測定。無事合格となり、その場で早速久しぶりの栄養満点の朝食を取り始めた。

一通り並んでいる選手が計量を終え、まだ来ていない選手と体重オーバーの選手の確認を始めた。しかし高尾の相手がまだ来ていない。遅刻しているのかと思い、会長に連絡を取り、選手の動向をチェック。当時はまだ携帯が普及しておらず、なかなか確認が取れない。いつまで経っても連絡も取れず選手も来ない。試合までには来るだろうと言う事になり、来た時点で再度計量チェックを行う事にした。

しかしその日、結局相手は現れず。高尾は試合が出来ず、減量と試合すっぽかしのWパンチでKOされたのだ。

数日後、そのジムと相手選手から詫び状が届いた。それには「今回の件、大変申し訳ありませんでした、怖くなり、会場に足を運べず、ジムと高尾選手に多大なるご迷惑をおかけしました。心機一転もう一度試合を組んで下さい。何卒お願いします」とあった。この手紙に高尾も「しょうがないなぁ……」と2ヶ月後の再戦を承諾。

そして試合当日、後楽園ホールに闘志を燃やしていざ到着! 前回同様皆が計量器の前並んでいる。そして「早く飯が食べたい」と言わんばかりの顔が体重計を鋭く睨む。

今回も高尾は無事パス。以前同様ここまでは同じだが……その後が同じじゃ困る! 高尾はひとしきり計量器にガンを飛ばした後、相手選手を探す。どいつが俺の相手だ!! とはいえ、顔を見たことが無いので解らなかった。

しかし計量をパスした選手は皆名前を呼ばれるので、そこでチェックできるのだ。あろう事か、皆が終わったのにまたまた相手が来てないではないか? 遅刻か? まさかまた来ないなんて事は?……嫌な雰囲気を引きずったまま高尾は帰宅。家に着くと電話の留守電ランプが点灯していた。聞いてビックリ!

「今日の試合は無くなりました。相手がまた来ません」

高尾は戦わずして2度のKOパンチ! 余りにも可哀想であった……。

(つづく)

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posted by 管理人 at 05:43 | あの日・あの時(仮) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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